MFBM STORIES 08

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MFBMでは、「ビジネスシーンの明日を変えていく」というブランドビジョンを実現させるため、
日々の業務を通してさまざまな付加価値を創出しています。
このページでは、そのなかでも選りすぐりの8つのプロジェクトをピックアップ。
組織や部署の壁を越えて、お客様の喜びや仲間の成長のために奮闘する、知られざるMFBMの横顔をご紹介します。

本音で不安払拭!新入社員向けトークセッション

社会人への第一歩を踏み出す新入社員にとって、会社は学校やバイト先とも違う、まったく新しい未知の世界。職場の雰囲気や任せられる業務について、事前に説明を受けたとしても、自分に馴染めるかどうか、期待されている役割を果たせるかどうかまではわからないもの。こうした不安を少しでも和らげ「社会人1年目をスムーズに滑り出してほしい」。そんな思いを持って、入社2年目の先輩たちが企画した社内イベントがあります。それが「新入社員向けトークセッション」です。

職場のリアルを新入社員に本音で語りかける機会を設けることで「配属後の働くイメージを持たせてあげたい」と、入社2年目の先輩社員が企画を立案。入社研修の一環で行いたいと人事部に対して直接相談がありました。人事部としても2年目先輩社員の主体的な行動や考えにすぐ賛同をして、先輩社員たちの行動をフォローしました。セッションは1回限りで終わらせるのではなく、新入社員との関係構築も重要視し、いくつか日ごとにトークテーマを設けて企画、実行しました。
トークセッション終了後のアンケートでは「配属前に働くイメージが湧いた」という感想が98%を占め、参加した新入社員の全員が「後輩のために、来年は自分たちが伝える側に回りたい」と回答。先輩・後輩の絆が深まり、人の良さが光るMFBMならではのイベントになりました。新しい視点を尊重し、若手の意見も積極的に取り入れる風土があるからこそ実現できた事例です。現在でもこのイベントは毎年恒例となっており、毎年2年目社員がより良い形へ進化させています。

新しい訓練のカタチ!新入社員の消防訓練動画制作プロジェクト

ビルを運営するうえで人の安全を守るビルの消防訓練も重要な仕事の1つ。そんな重要なイベントであるにもかかわらず、ある年を境に対面での訓練実施が困難な状況に陥ってしまいました。2020年春から3年にわたって世界を襲ったコロナの影響です。コロナ禍だからといって手をこまねいて見ているわけにはいきません。オフィスビルを運営する当社として、ビルに入居している人々の安全を守るためにも、早急にこの状況に対応する必要がありました。

先輩社員たちが新たな対策に知恵を絞るなか、採用されたのが新入社員の提案でした。内容は消防訓練を動画で制作し、各社に配信するというもの。とはいえ、プロジェクトメンバーは入社したばかりの素人のみ。そんななか、周囲の協力を得ながら、企画・シナリオ・撮影・編集を分担し、演出も出演もすべて自分たちで行い、なんとオリジナルの消防訓練動画を制作費ゼロ円で実現しました。動画はテナントのみなさんからの評価も上々で、理解度、満足度ともに80%越えを達成。これまでの消防訓練で培ったノウハウが、新入社員の斬新な機転で新たなカタチに生まれ変わった瞬間でした。

危機を転機に?新規テナント誘致&会社変革プロジェクト

コロナ禍で、都内の一等地に建つオフィスビルに、長らく空室ができるほどに冷え込んだオフィス需要。当時、当社の管理するある大規模オフィスビルでは、350坪という広いワンフロアへの入居がなかなか決まらず苦戦していました。

しかし、当社はオフィスのプロとしてこの状況を打破する必要があります。担当者は過去のデータやマーケットを分析し、他のフロアのようにワンフロアをすべて1つのテナントに貸し出すのではなく、区画を分割すればコロナ禍の社会的なニーズにマッチするのではないかと発想を変えてみることに。その結果、分割した区画は満床となり、MFBMの提案力の高さをオーナーからも評価されました。

そして、テナントにオフィスを貸し出すだけでなく、企業価値向上にもアプローチできるのがMFBMの強み。担当者は、本社移転をしてくる誘致予定の企業と地道な関係構築に努めた結果、「この本社移転は働き方を変えるきっかけにしたい!」という会社の思いを引き出すことに成功。そこで、ビルの運営担当者だけではなく、他部署も巻き込んでこのテナントの課題に対してワークプレイス改革を行い、テナントの働き方までも大きく変えることができた良い事例となりました。

ヒントは街のなかに!街の特色を活かした地域活性化の取り組み

街の知られざる魅力を引き出し、エリアマネジメントに弾みをつけるにはどうしたらいいか。そんな発想からこの取り組みがはじまりました。周辺エリアをくまなく歩くうち気づいたことがあります。それはアートを取り扱うギャラリーの多さです。そんな小さな発見から生まれたのが、ビル共用部の空きスペースやお客様が出入りする店舗を活用したアートイベント企画でした。

とはいえ単にアートを飾るだけではエリアの価値向上につながりません。そこでたどり着いた答えが、アート作品を展示するだけでなく、ビジネスとして成立させることでした。MFBMのエリアマネジメントは街そのものにアプローチするだけでなく、ビルの運営会社としてそこで働く企業や店舗とのつながりを作ることができます。そこで、展示作品を観て楽しんでいただくだけでなく、すべて購入できるようにし、作品が売れれば展示に協力してくださった店舗に販売フィーをいただくスキームを構築。ギャラリーだけでなく、店舗としてもメリットのあるイベントとなり、まさに街とビジネスをつないで街の活性化をすることができた、MFBMならではの事例となりました。

誰もが気持ちよく過ごせるエリアを!ウェルビーイング向上によるD&Iテナント共創施策

日本橋のワーカーや来街者が安心して街やビルを利用できる環境を整え、さらなる付加価値を提供していくのもMFBMの役目。「日本橋で働いていてよかった」と思っていただくために着目した課題の1つが、世界的に注目を集める「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)」です。
日本橋は日々多くのワーカーや来街者で賑わっていますが、そのなかには外国人や障がいを持つ方もいらっしゃいます。誰もが安心して訪れることができるやさしい街であってほしいという思いのもと、この課題に対して何か施策を打てないかと考えました。
とはいえ、D&Iに関するノウハウは当社だけでは足りないため、いかにさまざまな関係者を巻き込んで仲間を作っていくかが重要でした。地道にこの活動に賛同し、協力してもらえる人達を探してアプローチをした結果、企業・大学・有識者などさまざまな仲間を集めることができました。

まず行った施策は、「ユニバーサルデザイン調査ツアー」です。テナントや外部の有識者と一緒にビルや街の現状を調査しました。実際に調査をしてみると、健常者の視点からは認知しづらい、多様かつ公平なオフィスの在り方の気付きを得ることができ、今後のビルや街づくりの課題感を発見することができました。
また、日本橋に来訪する外国語話者や聴覚障がい者向けに導入したのが、精度の高いリアルタイム字幕表示と多言語翻訳機能を持ち合わせた「字幕透明ディスプレイ」です。聴覚障がい者だけでなく、来日した外国人などからも母国語での会話が喜ばれる等の成果が見られました。この取り組みは当社が所管するビルだけでなく、三井不動産グループ全体にもその影響力が波及していき、現在ホテル・商業・レジデンスなどさまざまな場面で導入されるようになりました。

以上の施策は、さまざまな立場のステークホルダーとの関わりやつながりがあるMFBMだからこそ、自社だけでは成しえない大きなことを達成できた良い事例となりました。ゼロから企画し形となったこのプロジェクトが世の中に広がっていく達成感は、何物にも代えがたい経験です。

イベントを止めるな!ゼロから挑戦したオンライン配信プロジェクト

当社が運営するある施設では、新たな価値創造や社会課題の解決を目指し、ベンチャー企業から大企業まで、多様なバックグラウンドを持つ人々の交流を生んだりイベントを行っています。そんななか、コロナ禍により対面でのイベント開催ができなくなってしまう状況に立たされました。苦境のなか、起死回生の切り札として取り組んだのがイベントのオンライン配信です。それまでのビジネスイベントは社会的にも対面が主流だったため、当社にもオンラインで配信するノウハウはありませんでした。
ただ、ノウハウがないからといって映像制作会社に丸投げしていては、当社が提供する意義が失われてしまいます。そこで意を決して企画から配信までをワンストップで提供するパッケージを自前で立ち上げることにしました。さまざまな協力会社にヒアリングを行い、徹底した内製化を推し進めた結果、お客様に満足いただけるサービスを低コストで提供することに成功しました。

このサービスは多くのお客様に提供することができましたが、特に印象的なイベントは、当社が所管するビルに入居する、グルメサイトを運営している企業様によるランキングイベントです。このイベントは毎年報道機関も多く集まる大規模なイベントですが、コロナ禍で例年のイベントができないという問題を抱えていました。この問題をビルのPM担当者がいち早く聞きつけ部門間の連携を行った結果、当社のオンライン配信サービスを使ってイベントを行うことができました。お客様からは、社会情勢にいち早く対応した当社のサービスを高く評価していただきました。現在はポストコロナで対面イベントがまた主流になりつつありますが、今後も時代や社会に対応したサービスを提供していく予定です。

潜在ニーズを探せ!顧客貢献で乗り越えた解約の危機

コロナ禍でリモートワークへの移行が加速するなか、つい先日まで増床を検討してくれていた、あるテナントの出社率が低くなっていることを担当者が聞きつけました。
このままでは「オフィス退去」という選択が現実のものになるのも時間の問題。こうした事態を避けるために今できることは何かと考えるなか、まずはお客様との接点を増やし、お悩みに耳を傾け続けて関係構築に尽力しました。雑談からビジネスまであらゆる角度からタッチポイントを増やし続けた結果、実はポストコロナ時代を見据えたオフィスの在り方や社員のエンゲージメント向上について潜在的な課題を持っていることが分かりました。

そこでまず行ったことが、我々自身が本社移転で得た知見を共有するオフィスツアーです。当社が本社移転で成し遂げたことをお伝えするとともに、お客様の考える「目指すべきオフィスの在り方」を具体化していきました。その結果、正式に当社へオフィス改修の要望が寄せられ、お客様が抱える課題整理から実際の工事完了までMFBMが一貫してプロジェクト推進をリードすることに。

オフィス改修後、お客様からは「当社の文化を尊重した親身なアドバイスがあった」、「プロジェクトの進め方の不安に対して、MFBMが社員の心の拠り所となった」と高評価をいただきました。その後社長からは、「他の三井の物件も見学したい」との要望もあり、さらなる関係構築や提案の機会にもつながっていきました。
当初は困難に見舞われたものの、そんな時だからこそお客様に寄り添い潜在的なニーズを把握することで、ビジネスチャンスへと昇華させることができた事例です。

既存の施設を蘇らせる!利用率回復に向けた付加価値向上プロジェクト

当社が所管するC地区有数の、あるオフィスビル内にあるコンシェルジュ常駐のビジネスラウンジ。サービス開始直後からテナントのみなさんや来訪者の方々への温かなおもてなしが好評を博していました。しかしコロナ禍により利用率が低迷するという問題に直面。コロナ禍で自宅やカフェなど働く場所の選択肢が増えたことで、オフィスビルの必要性が相対的に低下していたのです。一方、利用者調査をしてみると今まで行ってきたラウンジでのイベントの満足度は高く、最近は飲食や休憩ではなく、個人の仕事目的で利用する人は徐々に増えていることが分かりました。

そこで、今後のアフターコロナを見据えて当初の構想から目的を再整理し、「テナントの福利厚生を担う場、ビルやテナントの情報集積発信の場、ビジネスマッチングのきっかけとなる場」と、ラウンジを訪れたくなる「きっかけ」を提供する3本の柱を立てて動き出しました。
PM担当者だけでなく、ビジネスソリューション事業部も巻き込み、アフターコロナに対応した少人数で行えるイベントの企画、商業テナントとの連携、健康に敏感な時期だからこそヘルスサポートを行うなど、社会の変化に対応したさまざまな付加価値をこの場所で提供することができました。この場所はまさにMFBMのブランドビジョンである「ビジネスシーンの明日を変えていく」“場所(空間)”となり、現在も多くの方に利用していただき、付加価値の提供をし続けています。