Special

ビジネスシーンの明日を変えていく
自社オフィス移転プロジェクト

目指したのは
単なるファシリティの変更ではなく、
ワークスタイルの変革。
約2年の歳月を費やした、
自社移転プロジェクトの舞台裏をご紹介します。

INTERVIEW 01プロジェクトリーダーインタビュー

社員を巻き込む
共創型アプローチによって、
価値あるワークスタイルの実現を
目指しました。

総務部 総務グループ 兼 働き方変革推進室

主事井岡 悟Satoru Ioka

2017年4月中途入社

本社移転プロジェクトの
コンセプトを教えてください。

ブランドビジョンを体現する
オフィス作りを目指しました。

本社移転プロジェクトが発足したのは、2018年9月に遡ります。当社はオフィスのプロです。ただ単にオフィスを移転させるだけなら、これほどの準備期間は必要ありませんでした。それなのになぜ2年もの月日を必要としたのか。それは私たちが本社移転を機に、自らのワークスタイルを変えようという強い意思を持ってこのプロジェクトに臨んだからです。
2018年3月、三井不動産ビルマネジメントは「ビジネスシーンの明日を変えていく」というブランドビジョンを制定し、自社が目指すミッションステートメントを再定義しました。この言葉には、従来の事業領域の枠を超えて、お客様のビジネスに新たな価値を提供できる企業へと生まれ変わるという私たちの決意が込められています。「ブランドビジョンを体現する新本社を作ろう」。これが本社移転プロジェクトの原点となりました。

プロジェクトを推進する上で
大切にされたことは何ですか?

とりわけ重視したのは
当事者意識の醸成でした。

プロジェクト期間中、とくに注力したのは、社員自らが考え、変えていく経験の共有でした。トラブルなく移転を終えられたとしても、働いている社員が、ブランドビジョンを実現するための新しいワークスタイルに変化できなければ目標の半分にも達したとは言えません。ですから私たちは、現場部門の代表者たちとプロジェクトチームを組み、全社員に対して意識調査や説明会といった情報伝達だけでなく、社員参加型ワークショップなどの開催を通じ、繰り返し当社が目指す姿や、プロジェクトの意義、ブランドビジョンを実現する働き方を一緒に考え、一緒に作りあげましょうと訴え続けました。
ビジネスシーンの明日を変える当事者はあくまでも、業務上の課題やお客様のニーズを一番よく理解している事業部のみなさんだからです。そのみなさんとさまざまな体験やプログラムを通じて、一緒にブランドビジョンを体現する新本社作りに努めてきました。

このプロジェクトを通じて何を学びましたか?

課題解決に立ち向かう面白さ、
難しさを実感しました。

立場や考え方が異なる社員と向き合い、正解のないゴールにたどり着く面白さと難しさを実感できたのは、このプロジェクトに関わって得た大きな学びの一つです。たとえばオフィスで使う机一つ選んでもらうにしても、理念なく事業部に丸投げしてしまえば全体の統一感は失われてしまいますし、選択肢を狭めすぎても部門の本当の想いは見えてきません。会議を取りまとめるにしても、論理的に話を整理すべき場面もあれば、心情に訴えかけなければ伝わらない言葉もあります。絶妙な舵取りが要求されるプロジェクトマネジメントを経験できたのは、私にとって大きな収穫だったのは間違いありません。
またこのプロジェクト過程では、活発な議論を引き出すためメンバーに呼びかけ、全員私服で出勤し、社内ではない外部のかっこいい貸しスペースに集まってミーティングするなど、型にとらわれない取り組みをいくつも試しました。正解のない課題に対し、仮設を立て、メンバーを鼓舞しながら、力強く進めていった経験も、このプロジェクトを経て得られたものの一つだと思います。

プロジェクトの総評と
今後の展望について聞かせてください。

社員の思いが詰まった
本社が完成しました。
しかし
次の挑戦はすでに始まっています。

本社移転プロジェクトの担当を任せられた当時、私はまだ、前職の出版関連企業会社から転職したばかりで、自分にこの大役を全うできるかどうかわかりませんでした。しかし、私を信じて任せてくれた上司のバックアップ、そして本社に勤務する700名近い社員の協力もあり、ブランドビジョンを体現する働き方のベースは作れたのではないかと自負しています。
長かったプロジェクトもこれで一区切りを迎えることができましたが、これですべてが終わったわけではありません。今後より一層ブランドビジョンの体現に繋げるため、社員一人一人へのチェンジマネジメント施策や、ウィズ・コロナ時代を見据えたオフィスのあり方も考えなければなりませんし、全国に点在する営業所のオフィス改革も急務だからです。私たちの挑戦はすでに次の目標に向かって動き始めています。

INTERVIEW 02プロジェクト統括 総務部長インタビュー

常盤 英二   Eiji Tokiwa

キャリア採用社員の豊かな発想と
プロパー社員の知恵の融合なくして、
プロジェクトは実現しませんでした。

三井不動産ビルマネジメント株式会社
総務部長

常盤 英二 Eiji Tokiwa

2015年1月、三井不動産ビルマネジメントは大規模再開発計画に合わせ、日本橋の地を離れ東銀座に本社を移しました。それからおよそ5年半後にあたる2020年6月22日。私たちは、三井グループのお膝元である日本橋へ無事帰還を果たしたわけです。実はこのプロジェクトの中核を担ったのは、井岡を筆頭とした優秀な若手キャリア採用者たちでした。なぜ彼らに白羽の矢を立てたのか。それは多様なバックグラウンドを持つ彼らの豊かな発想が画一的なオフィスを変え、クリエイティブな働き方を実現する変革の原動力になると考えたからです。事実、彼らはオフィス作りのプロであるプロパー社員たちと協力しながら、議論に拡がりを与えるユニークなアイデアを次々と繰り出し、完成度の高いアウトプットを実現してくれました。
このプロジェクトで得た知見は、近い将来、オフィス移転を機に社員の意識改革を促したいお客様へ提供することになるでしょう。今回の本社移転プロジェクトは、我々にとって、単なる本社の引っ越し以上の意味を持った重要な取り組みだったのです。

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