働き方改革の推進と戦略的総務部確立のために
三井不動産ビルマネジメントの
アウトソーシングを活用

株式会社LIXIL
人事総務本部 総務部 WING総務グループ
グループリーダー

柄本 充章様

※2021年3月時点

受付
コンシェルジュ
メール室
オフィスキーパー
  • 単に定型的な業務を扱う総務部から、戦略的な総務部へシフト
  • 社内問い合わせ窓口を明確化し、業務を省力化

先進的な技術とイノベーションで住生活を支えるグローバルカンパニー

---御社の事業について教えてください。

柄本様 LIXILは、2011年に国内の主要な建材、設備機器メーカー5社が統合して誕生した企業です。世界中の誰もが願う豊かで快適な住まいを実現するために、日々の暮らしの課題を解決する先進的なトイレ、お風呂、キッチンなどの水まわり製品と窓、ドア、インテリア、エクステリアなどの建材製品を開発、提供しています。

---柄本様のお仕事について教えてください。

柄本様 私が所属しているのは総務部のWING総務グループという部署です。WING総務グループの主な業務は、LIXILの新本社となるWINGビルの施設管理や運営で、近隣企業や官公庁の渉外活動なども行っています。

その他の業務として、大阪や新宿などにある自社ビルの契約関係の業務や予算管理業務なども行っています。

ビルの中で働く人たちが働きやすく、パフォーマンスを最大限発揮してできるような環境を作ることを命題として、仕事に取り組んでいます。

---コロナ禍における御社の取り組みをお聞かせください。

柄本様 新型コロナウイルスによる緊急事態宣言以前より、従業員は在宅勤務へ移行していました。緊急事態宣言下では、原則在宅勤務とし新本社であるWINGビルでは98~99%の従業員が在宅勤務を行っていました。
緊急事態宣言の解除後もこの勤務体制は継続しており、感染防止策として出社率の上限を定め、例えばWINGビルのようなオフィスの場合は40%としています。

総務業務の負担軽減と働き方改革が課題

---アウトソーシング導入前にはどのような課題をお持ちでしたか?

柄本様 今回アウトソーシングした業務は、受付、メールセンター、庶務の3つです。受付を除くメールセンター、庶務は当社の社員が行っていました。

どの業務も定型的な業務ながら、社員の負担が大きいのが難点でした。

例えば、会議室の予約。Outlookを使用し、2ヶ月先まで会議室の予約ができるようにしていましたが、役員以上が出席する会議や、遠方から多数の人が集まるなど日程調整に時間がかかる会議は、半年程度前から申請を受け付けるなどイレギュラーな対応をすることもありました。

限られた会議室をどのように割り当てるか、申請をどう処理するかといった業務は、目立たないながらも非常に労力や時間がかかり、社員からも何とかして欲しいという声が上がっていました。

会議室は一例ですが、社員の担う定型的な業務や負担を軽減し、よりクリエイティブな業務にシフトしていきたいと考えていました。

また、LIXILではこれまでも働き方改革に取り組んできましたが、新本社プロジェクトをきっかけに、WINGビルで働く従業員の働き方をオフィスと共に変えていこうという議論が湧き上がってきました。従業員の働き方を変える、つまり働き方改革を推進するためには何を変えればいいのか、どういった取り組みをすればいいのかという課題がありました。

---新本社プロジェクトとはどのようなプロジェクトですか?

柄本様 LIXILの本社はもともと霞が関にあり、WINGビルは3800名規模の都内でも大きな拠点でした。新本社プロジェクトは、業務効率を上げコミュニケーションを活性化するためにも、拠点を一箇所にまとめられないかという提案から、WINGビルに新棟を建設し、本社機能を移転して集約しようというプロジェクトでした。

プロジェクトには社員の働き方を変えていこうというミッションもありましたので、従業員同士が自由に交流できる「HIRAMEKI」というスペースや、従業員の困りごとやトラブルを一括して担うサービス窓口「ビジネスサポートセンター」を設けました。

また、決められたフロアやデスクでなく、社内のどこでも働けるようフリーアドレスや個人ロッカーの導入なども行いました。

決め手は信頼感とコストのバランスの良さ

---三井不動産ビルマネジメントにアウトソーシングした業務内容について具体的に教えてください。

柄本様 先ほどもお話ししましたが、今回は受付、メールセンター、庶務の3つの業務でアウトソーシングを導入しました。

以前の受付は、来社したお客様一人一人に宛先をお伺いして、社員を呼び出すというマンパワーに頼った対応をしていました。
WINGビルが新本社となるにあたって、来客の受付システムを導入し、現在8割から9割のお客様はシステムを使用して来社受付を行っています。しかし、中にはシステムを利用しないお客様やシステムの利用方法がわからないというお客様もいらっしゃいます。受付業務では主にそういったお客様への取次対応や、サポートをお願いしています。

次はメールセンター業務についてです。
メールセンターの主な業務は荷物の発送と受け取りです。
WINGビルから当社のさまざまな拠点や工場、支社支店に発送する荷物を取りまとめて発送する業務と、WINGビルに届いた荷物を受け取って、それらを各部署に仕分ける業務をお願いしています。

最後は庶務業務についてです。

庶務業務では、先ほどお話ししたビジネスサポートセンターで庶務コンシェルジュとしての対応を主にお願いしています。
庶務コンシェルジュの方には、例えば、ペンがない、会議室が取れない、プロジェクターが壊れた、LANがつながらないなど、社内のさまざまなトラブルや従業員の要望についての相談対応、解決のための対応をお願いしています。

---アウトソーシング会社を選定する際に重視していたポイントは?

柄本様 最も重視した点は信頼性です。総務やメールセンターの業務などは定型的な業務、つまりできて当たり前の業務が多いので、やるべきことをきちんとやってくれる企業にお任せしたいと考えていました。

あとは、もちろんコストも重視していました。信頼性とコスト、両方のバランスが良いという点が企業選定の基準でした。

---アウトソーシング以外で検討していたサービスなどはありましたか?

柄本様 新本社プロジェクトにともない、受付システムや会議室の予約システムを新たに導入しましたが、100%機械やシステムに任せてしまおうというのは考えていませんでした。

当社でも特にIT部門などではAIの導入を進めていますが、今回アウトソースした業務領域においては、システム任せではなく人が手助けした方がうまくいくだろうと思っていたのが大きな理由です。

また、新型コロナウイルスの影響で出社率が大きく減ったことにより、オフィスとは何をするところなんだ?という新たな議論が生まれました。

オフィスの果たす役割について考えていくと、一番重要なのは対面のコミュニケーションだろうと感じています。形式的な打ち合わせではない、雑談から生まれるチームワークや、他部署との交流で生まれる新しいアイディアなど、そういったコミュニケーションを促進するのがオフィスの役割だと思います。

今後も特にビジネスサポートセンターの業務などはAIや機械任せにせず、人に対応してもらいたいと考えています。

---三井不動産ビルマネジメントを選定した決め手は?

柄本様 他企業と比較して、私たちが求める信頼性とコストのバランスが一番取れていたという点ですね。
プレゼンテーションの際も担当の方と非常にスムーズにコミュニケーションが取れたのも印象的でした。

導入にあたり、実際に常駐して業務にあたっていただく方がどんな方なのか気になっていたのですが、お任せしたい業務のノウハウを会社自体で持っており、安心してお願いできるなと感じられた点も大きかったです。

---選定から導入までの御社の体制とスケジュール感についてお聞かせください。

柄本様 2019年4月頃からアウトソーシングサービスを提供している企業数社にお声がけをしました。企業選定は私と、私の上司である総務部長、アウトソーシング担当の3名で、御社にお願いすると決めてからは私が中心となって運用しました。メールセンター、受付などは別々に担当がいたので、9月から業務の引き継ぎを開始し、10月からアウトソーシングの導入をスタートしました。

庶務的な総務から戦略的な総務へ

---本サービスを導入した効果や評価はいかがですか?

柄本様 導入の効果はかなり大きいです。負担の大きかった業務を全てお任せできたので、総務という部署が単に庶務的な業務を扱うところから、戦略的に総務業務を考えられる部署に移行できたなと感じています。

従業員からの評判も上々で、庶務コンシェルジュの方がすぐに対応してくれたなどの声を多数聞いていますし、突発的なアクシデントが起きた際も柔軟に対応してくれているので非常に助かっています。

---コロナ禍で本サービスが果たした役割や効果があれば教えてください。

柄本様 コロナ禍以前から、部署に入る電話は全てスマートフォンで受けられるようにしていました。ただ、スマートフォンや携帯ですとどうしても音声の品質が悪かったり、途中で切れてしまったりということがあるので、代表電話だけは固定電話のままにしておこうという方針がありました。
庶務コンシェルジュの方には、毎日出勤していただき、代表電話の応対や取次、出社しなければならない社員へのサポートを行っていただき、とても助かりました。

また、コロナ禍においても、荷物は毎日のように届きますので、メールセンターの方にも毎日出社していただき、荷物の受け取りをお願いしていました。さらに、従業員が出社できず、どんどん溜まっていく荷物の整理や管理など手間のかかる業務についても対応していただき、非常にありがたいと感じています。
改めてアウトソーシングの導入をしておいてよかったと実感しました。

---コロナ禍により新たに出てきた課題を教えてください。

柄本様 緊急事態宣言から当社でもリモートワークの取り組みが大きく進みました。宣言解除後の現在でも出社率は10%ほどで、従業員の働き方の選択肢が増えたことは非常によかったと感じています。

また、個人ロッカーの必要性も低くなってしまったので、個人ロッカーからシェアロッカーへ切り換えようと今準備を進めているところです。
あとはハンコですね。私もそうですが、捺印のために出社するということがまだまだあります。そういった事態を減らすために、当社でも電子印鑑の導入を進めています。

アフターコロナの働き方について
情報提供や改善提案に期待

---最後に、三井不動産ビルマネジメントに今後期待することについてお聞かせください。

柄本様 アフターコロナの働き方についてはどの企業も経験がなく、知恵を絞って進めていく必要があると思っていますので、御社には専門家として情報を集めていただき、フィードバックをいただけることを期待しています。

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